明けましておめでとうございます。

皆様方には、清々しい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。また、平素より当協会の運営に格別のご支援、ご協力を賜り衷心よりお礼申し上げます。

さて、昨年は新型コロナウイルスの出現で日本国内はもとより世界中で多くの人々が感染し、国内では実に3千人余の方が命を落とされ、20万人余りの方が罹患するなど極めて大きな被害をもたらしました。その影響は、国民の日々の暮らしにも及び、自粛という言葉に象徴されるように社会経済活動を大幅に縮小せざるを得ない状況となりました。その結果、リーマンショックを上回る、我々がかつて経験したことのないような景気の悪化を迎えていると言っても過言ではないと思います。

一方、トラック運送業界においても同様に厳しい状況を迎えてはいますが、我々の業界は、こうしたコロナ禍においても国民の生活と経済を守るためのライフラインとして、更に感染拡大の中でもステイホームを支えるエッセンシャル事業として、国内物流の中心的な役割を担う必用不可欠な存在であります。

徐々にではありますが個人消費は戻りつつあり、製造業も回復の基調にあり、物流も少しずつではありますが回復の兆しが見えてきました。しかし、未だコロナ禍の終焉が見通せず、自粛や縮小が求められる中にあって引き続き厳しい状況が続くものと思われます。

このような中、当協会では業界における安全確保の一助となるよう、昨年は当時入手が困難であった「非接触型体温計」を会員・非会員問わず全てのトラック運送事業者にいち早く配布を行うとともに、全日本トラック協会や行政と連携し、会員を支援するための様々な事業を行ってまいりました。全日本トラック協会が、トラック運送事業者および最前線で活躍するドライバーの健康と命を守るため、昨年5月には「新型コロナウイルス感染予防ガイドライン」、7月には「新型コロナウイルス感染予防対策マニュアル」を定めたことから、当協会においても同ガイドラインを策定し周知を図るとともに、影響を受けた事業者の経営安定確保に資するため、中央近代化基金を活用した「激甚災害融資」で運転資金の手当てを行うなどの窓口業務も行ってまいりました。

さて本年は、未だ収束も見通せない中ではありますが、トラック運送事業者の経営基盤を支えるため、新型コロナウイルス感染症対策等を一層推進するほか、「標準的な運賃の周知・活用」、「働きやすい職場認証制度(運転者職場環境良好度認証制度)の取得」等を重点とした事業者支援に努めるとともに、トラック輸送の重要性や必要性を幅広い年代にPRを行い、人材不足に困窮するトラック運送業界への就職希望者の増加を目指してまいります。また、依然県下で多発する交通事故を抑止するため、独自の重点目標を定め様々な取り組みを推進するとともに、法令遵守の一助となる事業の実施や、輸送の安全確保に係る人材育成のため実践的研修の充実を図ります。更に、事業継続計画(BCP)に基づく緊急物資輸送体制の整備に向けた諸対策を基本方針とし、次の各事業に取り組んでまいります。

経営支援事業では、トラック運送事業者の経営基盤を支えるため「標準的な運賃の周知・活用」、「中小企業に対する生産性の向上の推進」を重点に支援を図ってまいります。

交通安全・環境対策事業としては、愛知県下で多発している交通事故を抑止するため、事故削減を目指すとともに運輸行政や愛知県警、各種交通安全団体と連携しながら以下の取り組みを積極的に推進し、「スマートドライブ」「スピードダウン」等の標語を効果的に用い、輸送の安全の徹底を図るとともに、環境対策面においても、自動車交通環境改善への対応、広報啓発活動を推進してまいります。

企画広報事業では、トラック輸送の重要性や必要性を幅広い年代にPRし、より多くの就職希望者を増やすことを目的として、人材確保対策、機関誌やホームページ、SNSを活用し情報提供の充実を図るとともに、各種メディアによる広報を実施してまいります。

労働環境改善対策事業では、働き方改革実現に向けて運転者の職場環境改善を支援するため、「働きやすい職場認証制度(運転者職場環境良好度認証制度)」の取得支援及び広報活動を実施するとともに、引き続き「生産性の向上」「法令遵守」「労働災害防止」に係る活動を展開してまいります。また、令和6年4月施行の改善基準告示の改正に向けて、厚生労働省、国土交通省及び全日本トラック協会と連携を密にして活発な情報交換を行ってまいります。

研修事業では、トラック運送事業者の輸送の安全確保に係る人材の育成を支援するため、経営者・管理者・ドライバーなどそれぞれの職種や経験に合わせたカリキュラムを提供するとともに、昨年新型コロナで開催できなかった物流大学校講座も予定通り開催するほか、実践的研修の充実を図り業界の発展を期してまいります。

適正化事業では、貨物自動車運送事業法をはじめとする、関係法令の改正等に対応するため、法令遵守の一助となるセミナーや説明会を開催し会員事業者を支援してまいります。

最後に、災害物流対策事業では、大規模災害発生に備え緊急輸送体制及び各拠点における備蓄品等の更なる整備に努めるとともに、全ト協と連携し自治体の要請に的確に対応できる人材を育成するほか、連携して訓練を実施してまいります。

以上のような事業計画に沿って2021年度(令和3年4月以降)は活動を進めてまいる所存でございますが、未だコロナ感染者、重傷者、死者が増え続け、イギリスから発症した新種のコロナウイルスも広がりつつあり終息は見えておらず、予断を許さない状況であります。場合によっては臨機応変な対応を余儀なくされる可能性があることも併せてご理解賜りますようお願い申し上げます。

結びに、トラック運送業界への更なるご理解とご協力をお願いするとともに、皆様のご多幸とご健勝を祈念いたしまして新年の挨拶とさせて頂きます。

一般社団法人愛知県トラック協会
会長 寺岡 洋一