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標準的な運賃について

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標準的な運賃について

令和2年4月24日、国土交通省がトラック運送業界における「標準的な運賃」を告示しました。告示とは、国や地方公共団体などの公の機関が、必要な事項を公示することで、法律や政省令に次ぐものです。

■標準的な運賃とは

平成30年12月に貨物自動車運送事業法が改正されました。改正の柱である「規制の適正化」「荷主対策の深度化」と合わせて、この「標準的な運賃」の告示制度が導入されました。

一般にトラック事業者の荷主に対する交渉力が弱いことや、令和6年度から年間960時間の時間外労働の限度時間が設定(下記スケジュール)されることなどを踏まえ、トラックドライバーの労働条件を改善し、トラック運送事業がその機能を持続的に維持し、法令を順守して持続的に事業を行っていくため、参考となる運賃を国が示すことが効果的であるとの趣旨により設けられた制度です。

標準運賃の具体的な内容は下記バナーの全日本トラック協会特設サイトにまとめてありますのでご覧ください。また、導入背景については以下に記載のとおりです。


■経済的規制緩和のトラック運送事業者数の推移

トラック運送業界は、平成2年に物流2法と呼ばれる二つの法律「貨物自動車運送事業法」「貨物運送取扱事業法」が施行され、新規参入が「免許制」から「許可制」に、運賃料金が「認可制」から「事前届出制」に規制緩和されました。また、平成15年には運賃料金が「事後届出制」となり営業区域が撤廃されました。

これにより、トラック運送業界への新規参入が容易になり、平成元年には39,555社であった事業者数は、ピーク時の平成19年には63,122社まで増加しました。一方、バブル経済の崩壊以降の長引く不況やリーマンショック等もあり、実際の輸送需要は伸び悩む中で事業者間の過当競争が激化し、最近10年では、事業者数の増加率が鈍化し横ばい状態で、新規参入と退出事業者数がほぼ拮抗しています。

■安全運行の確保と輸送コストの増加

トラック運送業界にとって安全運行の確保は社会的使命であり、これまで様々な規制が強化されてきました。特に、スピードリミッター・アルコール検知器・運行記録計[タコグラフ]・ディーゼル微粒子除去装置等は備付や装着が義務化され、より安全な運行を目指すため、ドライブレコーダーやバックモニター、衝突被害軽減ブレーキといった先進安全機器へ多額の設備投資が求められる等、年を追うごとに運行コストが増大しています。

また、平成20年にピークを迎えた近年の原油価格は時々の経済情勢によって大きく乱高下し、燃料である軽油価格の先行きは不透明な状況にあります。

■少子高齢化と若年労働者不足

トラック運送事業に従事する就業者数は全体で196万人、このうちドライバー等輸送・機械運転従事者数は87万人で、過去10年間は横ばいか微増で推移しています。しかし、若年労働者の確保に苦慮し、中高年層の男性労働力に強く依存しており、令和元年で40歳未満は27%に対して、50歳以上が42.8%を占め高齢化が進み、女性比率も以前として低い状況にあります。

トラック運送事業は典型的な労働集約型の事業であり、運送コストにおいては人件費の占める比率がもっとも高く、このような運転者不足を背景として、運送コストに占める人件費割合は平成30年度の全国平均で39.7%まで上昇しています。

■ドライバーの確保と待遇改善

輸送コストが上昇する一方、荷主事業者の皆様から求められる輸送品質は変わらず、あるいは年々サービス水準は上昇しています。

トラック運送事業者は99%以上が中小あるいは零細企業であり、上述した人的物的コストの上昇を自社だけで賄うにも限界があります。多年に亘る経営の自助努力の影響もあり、道路貨物運送業の賃金水準は全産業平均に比べると相対的に低い水準で推移しており、トラックドライバーの年間労働時間は全産業平均と比較して長時間になる等、現場で働くトラックドライバーに大きな影響を及ぼしています。これまで、こうした事態が若年労働者の確保に苦慮するという悪循環となってきました。

■荷主との適正取引に向けた行政のバックアップ

トラック運送事業者は荷主に対して取引上の立場が弱いことから、運送業務や付帯するサービスに対して、適正な運賃・料金の収受が難しいという課題があります。これまで曖昧であった「運賃」の範囲を明確化するため、平成29年11月には標準貨物自動車運送約款が改正され、運送の対価としての運賃と、付帯するサービスの対価としての料金が明確に区別されました。

また、下請多層構造が存在する中、関係者が適正に取引を行い重要事項を明確化するため「トラック運送業における下請・荷主適正取引推進ガイドライン」「トラック運送業における書面化推進ガイドライン」が定められました。さらに、長時間労働の抑制に向けて「取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン」を策定し、関係者が一体となって、取引環境と長時間労働の改善に努めています。

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