全日本トラック協会では、5月14日に「トラック運送業界向けの新型コロナウイルスの感染予防対策に関するガイドライン」を公表しましたが、今般、国からの要請により、熱中症予防対策を踏まえた内容に追加変更(新旧対照表)されました。

本ガイドラインの位置付けは、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針をはじめとする政府の諸決定を踏まえ、トラック運送業界における新型コロナウイルス感染予防対策として、実施すべき基本的事項について整理したものとされています。

具体的な対策として、経営トップが率先し、対策の策定・変更を検討する体制を整えることを明示し、例えばトラック運送業に特有の「運転者に対する点呼」や「運行中」の項目では、主に下記の措置を求めています。


運転者に対する点呼
  1. 対面により運転者に対して点呼を行う際には適切な距離を保つ。
  2. 運行管理者等(点呼を行う運行管理者又は補助者をいう。)と運転者の間にアクリル板や透明ビニールカーテンなどを設置する。
  3. 換気を徹底し、いわゆる「三つの密」を避ける。
  4. 運行管理者等に対し、マスク着用や、点呼前後の手洗い等の基本的な感染予防対策を講じるよう徹底する。
  5. 疲労、疾病等を報告させる際には、体温測定の結果を報告させることによる体調の確認を行い、健康状態を確実に把握し、発熱やせき等の症状があることが確認された場合は自宅待機とする。
  6. 始業点呼時に、マスクの着用や手洗いの励行等の感染予防対策が取れていることを確認する。
  7. 酒気帯びの有無の確認において使用するアルコール検知器については、こまめに除菌すること
  8. 車両に備えられている携帯型アルコール検知器を活用する等、複数の検知器を使用すること等により感染防止を徹底する。
運行中
  1. 2名以上の従業員が同乗する場合には、マスクの着用を徹底する。
  2. 荷物の受け渡し、荷役等において、マスクや手袋を着用するとともに、書類の受渡しや荷物の積み卸しの際には、相手先との直接接触を減らすよう努め、荷積み前や荷卸し後は車内の消毒に努める。
  3. 気温・湿度の高い中での荷役において、人と十分な距離(2メートル以上)を確保できる場合には、マスクをはずす。マスクを着用している時は、負荷 のかかる作業を避け、周囲の人との距離を十分にとった上で、適宜マスクをはずして休憩をとるとともに、こまめに水分を補給する。
  4. 乗務員に対し、乗務中に発熱や体調不良を認めた時は運行管理者に連絡を入れることを徹底するとともに、乗務を中止させる。
  5. 作業は1人で行う、または、複数名で行う場合は持ち場を分担するなど、できるだけお互いに距離を取って行う。
  6. 共用のカートなど荷役機器を使った後は、手洗いを行う(アルコール消毒可)。

これらのガイドライン詳細は下記よりご覧いただけます。
トラックにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン(全ト協WEB)