道路を通行できる車両の大きさや重量等の基準が、道路法(車両制限令)で「一般的制限値」として定められています。この一般的制限値を超える車両で通行する際は、特殊車両通行許可が必要になります。

この特殊車両通行許可により、橋梁等構造物の能力を適正かつ最大限に活用することで、産業物資・生活物資・緊急物資などの効率的輸送が可能となり、トラック運送事業が経済活動や生活を支える国の基幹産業として、社会的な役割を果たすことができます。

しかし、一方で、特に高速道路における特殊車両通行許可の車幅上限値が、高速道路会社や支社によって差異があり、『構造上通行できるにもかかわらず、必要以上に制約しているのではないか』との課題がありました。

本件について、昨年12月に国土交通省・高速道路機構・高速道路会社6社・日貨協連・全ト協で勉強会を立ち上げ、様々な検討を重ねてきた次第ですが、今般、下記のとおり一定の結論に至りましたので報告いたします。

■令和3年7月更新
昨年12月から適用されている見直し(欄外下記載の記事)は本線の車幅の許可限度値の目安を示したものであり、インターチェンジの出入口では、料金所の幅広レーンの設置状況等により、出入口に起因して特車申請が不許可となった場合、再申請が必要となり時間を要する状況であることから、全ト協では国土交通省に対して、予め各出入口の許可基準を示してほしいと意見していたところ、今般、【車両幅に制限があるインターチェンジの情報】について、日本高速道路保有・債務返済機構WEBに掲載されることになりました。

令和3年7月1日より、阪神高速道路、西日本高速道路の一部路線における単車トラックの車両長さの許可限度値の目安について、12mから15mに引き上げられることになりました。詳細は「高速道路における特殊車両通行許可限度値の見直し(単車(トラック))について」をご覧ください。


【高速道路の特車許可基準(車幅)の見直しに係る注意点】
本件は NEXCO3社および本四高速の4車線以上(片側2車線以上)の区間について、統一的な許可限度値を設定するものです。
車線幅員 3.5m 区間は許可限度値が 3.3m に、車線幅員 3.25m 以下区間では許可限度値が 3.0m以下となります。
暫定2車線(片側1車線)は、中央帯の構造による車線幅員から通行できる車両幅が限定されているため、路線ごと個別審査で許可限度値が設定されます。
首都高速、阪神高速は、道路幅員や料金所レーン幅等の制約から、統一的な許可限度値の設定はできないため、路線ごと個別審査で許可限度値が設定されます。
 本件は、令和2年12月1日以降の走行から適用されます。

本件の詳細については、下記よりご覧いただけます。なお、閲覧するには、全日本トラック協会の広報誌「広報とらっく」に記載の会員専用パスワードが必要です

特車許可基準(車幅)の見直し(全日本トラック協会会員専用サイト)